旧優生保護法被害訴訟大阪高裁判決を受けての緊急声明

 旧優生保護法によって1974年に強制不妊手術をされたろうあ者夫婦が、国に国家賠償を求めた訴訟で、2020年11月30日、大阪地方裁判所が下した判決は、日本国憲法の幸福追求権を定めた第13条、法の下の平等を定めた第14条に違反する旧優生保護法は憲法違反と認めましたが、除斥期間20年を適用し、原告の請求は棄却されました。

 この判決に対して、ろうあ者夫婦は大阪高等裁判所に控訴し、2022年2月22日、大阪高等裁判所は、旧優生保護法は非人道的かつ差別的であって、明らかに日本国憲法13条、14条1項に反する憲法違反とし、除斥期間20年を適用することは情報や相談機会へのアクセスが著しく困難な環境にあったことにより、除斥期間の適用をそのまま進めることは著しく正義・公平の理念に反するとし、大阪地方裁判所が下した判決を取り消し、国の責任として国家賠償を命ずる逆転勝訴判決を言い渡しました。

 全国各地で実施されている旧優生保護法訴訟で勝訴判決が下されたのは初めてのことであり、全国の被害者をはじめ、わたしたちに勇気をもらい、これまでやってきた優生思想根絶の活動に対して確信を持ちました。
 原告のろうあ者夫婦は、「長い闘いだった。本当にうれしい」「痛みは今も癒えない。悲しみは続いている」「上告はしないでほしい。もしまだ時間がかかるなら、私たちは高齢なので判決を待てるかどうか不安がある」と手話で訴えました。
 国は、この高裁判決のとおり国の責任を認め、また被害者が人権を奪われ長年苦しんできた痛みを重く受け止めて、上告しないことを強く求めます。

 当協会は、今回の判決を受けて全国の被害者、その家族、弁護団、支援者とともに、被害者の権利として、国が責任を認め、損害賠償に応ずるよう引き続き取り組みます。 

 2022年3月3日
公益社団法人大阪聴力障害者協会

大阪高裁判決に対する上告阻止運動へのご協力のお願い(2022.3.8まで)

旧優生保護法被害訴訟大阪地裁判決に対しての緊急声明

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